快傑白魔

G · 1959
一八五〇年、ロシア皇帝ニコラス一世の軍隊はコーカサスを侵略した。シャミル老人を首領とする反抗軍は苦戦し、部下を集めて会議を開いた。中にロシア軍から“白魔”と恐れられているハジ・ムラード(スティーヴ・リーヴス)がいた。彼は白馬にまたがり、神出鬼没の活躍をした。老人の娘サルタネット(ジョルジア・モル)は彼が好きだった。これを妬んだ同僚のアクメッド・カーン(レナート・バルディーニ)はハジ・ムラードの失脚を狙った。そして、ロシア兵がたてこもり、コーカサスへの入口を押さえているタバラサンの城を攻略しろという命令が、アクメット・カーンのさしがねで、シャミル老人からハジ・ムラードにあたえられた。ハジ・ムラードはタバラサン城攻略に成功して帰還した。祝宴の途中、ハジ・ムラードの助けた捕虜をアクメッド・カーンが惨殺した。怒ったハジ・ムラードは老人に戦争から手を引くといった。彼はサルタネットと結婚するため、彼女を誘い出して森で一夜を過した。が、ロシア軍に包囲され、彼女は逃げたが彼は捕まった。ロシア軍の司令官は彼に味方になれとすすめた。正義心にあついハジ・ムラードは激しい拷問にも屈せず、遂に脱走に成功した。一方、アクメッド・カーンはシャミル老人を毒殺し首領の座についていた。戻ったハジ・ムラードはアクメッド・カーンに一騎打ちを挑み彼を倒した。こうして、老人のあとを継いでコーカサスの自由のために、ハジ・ムラードは再び立ち上った。