大奥

G · 平均 3.1 · 2006 · 2時間6分 · ドラマ · 日本
七代将軍・徳川家継の御代は、家綱が幼少である為に権力争いが絶えなかった。大奥総取締りを務めていた絵島(仲間由紀恵)は、争いの渦中で心労の絶えない家継の生母・月光院(井川遥)を支えるべく心を砕いていたが、中でも月光院と家継の後見人・越前守との許されぬ恋は心配の種であった。月光院を疎ましく思っていた天英院は、月光院と越前守とが情を通じているという噂を聞き、二人を失脚させる策を巡らせ始める。天英院は月光院の腹心である絵島を陥れる為、色男と噂高い歌舞伎役者の生島(西島秀俊)を絵島に接近させる。大奥を出て護摩の行に代参する絵島に接近する生島。恩人である月光院を守る為に城の囲いの内を終の棲家と決心していた絵島は、生島に惹かれるものを感じるが固辞する。絵島の心根に演技を超えて心惹かれる生島。天英院の策動を察知し月光院と距離をとる越前守。月光院は越前守に会えない事が心労となり精神衰弱で病の床に伏せる。政略の中で不利を被ることに成りかねないと知った上でなお越前守に恋焦がれる月光院の様子に、絵島は理屈を超えたものを見て心打たれる。放火により炎上する芝居小屋から生島に命がけで救出された絵島は、生島の接近が天英院による罠だと気付きつつも、生島の誘いを受け入れる。火事の混乱の中、2人は罠と知りながら密通する。翌朝、今生の別れをする2人。不義密通の疑いで公儀の縄にかかった絵島は、天英院から、月光院と越前守の内状を詳らかにすれば密通の疑いを反故にすると取引を持ちかけられるが固辞する。一方生島も縄にかかり、絵島との密通を認めろと拷問にかけられるが口を割らない。月光院は越前守に絵島を助けてくれと頼むが、逆に「絵島を取るか、私を取るか」と迫られ、苦渋の内に越前守を取ることを決める。絵島に死罪の沙汰が下る。しかし将軍家継の配慮により減刑され、絵島は信州に流される事に決着し、天英院の企みは失敗に終わった。絵島は生島の死刑に立ち会い、生島が自分のために命を投げ出してくれたのだと悟る。流刑にされる絵島を見送りに来た月光院は、越前と絵島を秤にかけた事を詫びる。絵島は月光院の気持ちが今の自分には分かると言い残し、信州に旅立つのだった。